京三製作所製の車止め

 京三製作所製の車止め一覧です. 緩衝機に油圧ダンパ,ハニカムを用いたタイプがあり,メカニズムも独特の設計のものが多く見られます. また特殊な形式として,砂利貫入式があります. 会社の技術情報誌「京三サーキュラー」で,車止め製品や設計情報が紹介されています.


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設置場所・仕様など 車 止 め の 画 像
JR東・鶴見駅3-4番線(鶴見線)
 鶴見線専用の別ラッチホーム3-4番線に設置されています. ハニカム緩衝/アームバンパー型で,ハニカム緩衝式車止めとしては国内最大のエネルギー吸収容量とストロークを誇ります. なお京三の車止めは,型番にストロークの情報を含むようです.

名 称:ハニカム緩衝式車止め装置
形 式:HGS-32D
容 量:224tfm (70tf×3.2m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A34980(3番線),A34981(4番線)
製造年月:1984年3月
JR東・鶴見駅3-4番線:裏側から
 車止め周辺はホーム通路なので,後部やサイドの構造が観察できます. 緩衝器部分はカバーされています.
大阪・桜島駅に設置されていた同等品について,京三サーキュラー1983年4巻で詳細に紹介されていますが, 日車製オンレール式に置き換えられてしまいました.
相鉄・海老名駅1番線
 改札方面の両端に,ハニカム式が2台設置されています. 鶴見駅のものを小型にした印象で,緩衝機部分が蛇腹で覆われています.

名 称:ハニカム緩衝式車止め装置
形 式:HD-22SD
容 量:99tfm (45tf×2.2m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A740988
製造年月:1989年3月
相鉄・海老名駅2番線
 小田急の線路側にある車止です.形式等は1番線と同じですが,銘板の刻印が読みづらく,製造番号不詳です.
相鉄・湘南台駅1番線
 地下ホーム1-2番線のトンネル末端に,海老名駅と同様のハニカム式が2台設置されています.

形式等:不明(海老名と同等品か?)
製造年月:(駅開業1999年3月)
相鉄・相模大塚駅11番線(電留線)
 ハニカム式カーストッパと呼ばれる簡易タイプです.この駅では3〜11番線(電留線)に9個ずらりと並んでいます. 車止めのすぐ後が東名高速の切り通しなので,万が一の転落防止対策でしょう.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD-C
容 量:29.25tfm (45tf×0.65m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:AB4557
製造年月:1990年3月
相鉄・相模大塚駅・相模大塚2号踏切横
 電留線と同じものが,海老名寄りにある国道246号線(旧道)の踏切横に1台だけ設置されています. 銘板は剥落していますが,同形式とみて間違いないでしょう.
東武・船橋駅5番線(野田線)
 東武野田線発着ホームの駅ビル側に設置されています. 阪急梅田駅と同様にワイヤでシリンダストロークを縮小するタイプです. 左右の箱内部の油圧シリンダは連結管で結合され,衝突時の油圧のばらつきを均衡させます. カプラ受部には,小型ハニカム緩衝器が内蔵されています. 見かけは地味ですが,油圧式では最大の緩衝能力です.

名 称:油圧緩衝式車止装置
方 式:ワイヤロープダブル緩衝式
容 量:245tfm(35tf×2本×1.75m×2倍)
製造年月:1980年?(駅ビル開業1977年)
※データ:京三サーキュラー'81年2巻より
東武・船橋駅6番線(野田線)
 こちらは6番線です.バッファ部がカプラー受け周りに集中しているため,こじんまりして薄っぺらな印象を受けます
東武・西新井駅(大師線)
 大師線ホームの奥にカーストッパが設置されています.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD
容 量:12tfm (20tf×0.6m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:AB2xxx
製造年月:1992年7月
東武・大師前駅(大師線)
 西新井駅と同様のカーストッパが設置されていますが,こちらの方が観察しやすい場所にあります.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD-F
容 量:12tfm (20tf×0.6m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:ABxxxx
製造年月:1992年7月
上田交通・上田駅
 1998年3月の駅高架化に合わせて設置されたようです.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-05SD-D
容 量:13.5tfm (27tf×0.5m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:AI9806
製造年月:1997年11月
富山地鉄・電鉄富山駅1-2番線
 同形式のハニカム式カーストッパが4台並んでいます.カプラー受け部が黄色塗装です.カーストッパはこの駅と北鉄・野町駅が発祥地のようです

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-05SD-B
容 量:25tfm (50tf×0.5m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A44881(1番線),A44880(2番線)
製造年月:1985年7月
富山地鉄・電鉄富山駅3-4番線
 4番線の横はサボ置き場になっています.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-05SD-B
容 量:25tfm (50tf×0.5m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A44879(3番線),A44878(4番線)
製造年月:1985年7月
北鉄・金沢駅1番線(浅野川線)
 地下ホーム建設に合わせて更新されたようで,普通鉄道では本駅のみの形式です. 通常と逆に油圧シリンダを前に設置し,ピストンを引き抜くときに抵抗力が働きます. 以前はハニカム式カーストッパの製品第1号かと思われるものがありました(京三サーキュラー'84年6巻).

名 称:油圧式カーストッパ(引張型)
形 式:OGS-12TD
容 量:62.4tfm (52tf×1.2m)
方 式:ツイン緩衝・直接式
製造番号:AQ4974
製造年月:2000年12月
北鉄・金沢駅2番線(浅野川線)
 1番線と対をなしています.

名 称:油圧式カーストッパ(引張型)
形 式:OGS-12TD
容 量:62.4tfm (52tf×1.2m)
方 式:ツイン緩衝・直接式
製造番号:AQ4975
製造年月:2000年12月
北鉄・内灘駅(浅野川線)
 線路末端にカーストッパが設置されています. 銘板が雨ざらしで劣化しており,いまひとつデータが読みとれませんでした. もしかしたら,金沢駅の置き換え派生品の転用かもしれません. 車止めの先は,路地を挟んで民家の玄関です.

以下,金沢駅の旧設置品の仕様です
名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
容 量:11.5tfm (23tf×0.5m)
※データ:京三サーキュラー'84年6巻
北鉄・野町駅1番線(石川線)
 1-2番線に同形式が設置されていますが,製造年が異なっています.こちらは富山地鉄と製造年月が同じです.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD
容 量:22.2tfm (37tf×0.6m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A44278
製造年月:1985年7月
北鉄・野町駅2番線(石川線)
 2番線は現在使われていませんが,1番線の1年後に製造されたものが設置されています.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD
容 量:22.2tfm (37tf×0.6m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:AB1349
製造年月:1986年7月
阪急・梅田駅1号線
 ワイヤーロープ・ダブル緩衝式と称するものが9台並んでいて壮観です. アーム式ですが,両側のガイド部分に緩衝機構が格納されており,すっきりした構成です.(2013.9.15銘板データ更新)

名 称:列車誘導停止装置
形 式:OGS-35TR
容 量:175tfm (50tf×3.5m)
方 式:ワイヤロープ・ダブル緩衝機
製造番号:A84043
製造年月:1980年3月
※開発の様子が,京三サーキュラー'79年5巻で紹介されています.
阪急・梅田駅2号線
 2号線の様子です.以下9号線まで,製造年月は異なりますが,同型のものが設置されています.
2番線以下の製造番号/製造年月:
2号線:A12797/1982年2月
3号線:A34322?/1983年3月
4号線:A03080?/1981年2月
5号線:A84042/1980年3月
6号線:A03081/1981年2月
7号線:A75185/1979年4月
8号線:A12798/1982年2月
9号線:A34998?/1984年3月
阪急・梅田駅3号線
 3番線の様子です. 以下はワイヤーロープダブル緩衝式のメカニズムで,プーリー(動滑車)の働きによりストロークが半分になります.
阪急・西宮北口6号線(今津線)
 京三のメーカー銘板(エンブレム)のみで仕様板が見当たりませんが,リンク式の油圧緩衝型です. 一見,日車のオンレール型バンパーのようですが,レール下部に走行用のガイドが別途独立に設けられています. 全体的にこじんまりとした印象で,本駅独自のものです.

名 称:油圧緩衝式車止装置(リンク式)
容 量:147tfm(70ft×2.1m)
最高突入速度:12km/h
リンク縮小率:1/2倍
製造年月:1983年頃?
※データ:京三サーキュラー'84年5巻より
阪急・西宮北口7号線(今津線)
 こちらは7号線のものです.

神戸高速・新開地駅1番線
 長いアングルにガイドされたラッセルヘッドの様なバンパーを砂利に貫入させてエネルギーを吸収します. バッファ部は木製ですが,ゴム交換期限管理用の銘板があるので,簡単な緩衝機になっているようです. 上野駅,東羽衣駅(阪和線)にも同様のものがありますが,この駅はメーカー名が分かる唯一の設置場所です.
名 称:列車誘導停止装置
列車運動エネルギー(衝突時):108tfm
衝突速度(最大):10km/毎時
制動距離:3.5m(最大)
製造番号:819284?
製造年月:1967年12月
神戸高速・新開地駅2番線
 2番線のアップです.木製バッファが痛んでいます.

名 称:列車誘導停止装置
列車運動エネルギー(衝突時):108tfm
衝突速度(最大):10km/毎時
制動距離:3.5m(最大)
製造番号:819283
製造年月:1967年12月
神戸高速・新開地駅3番線
 3番線の車止めを後ろから見たもので,砂利盛りの様子がわかります.

名 称:列車誘導停止装置
列車運動エネルギー(衝突時):108tfm
衝突速度(最大):10km/毎時
制動距離:3.5m(最大)
製造番号:819285
製造年月:1967年12月
広電・宮島口駅1-2番線
 LRT用なので,カプラー受けが簡単な構造です.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-08
容 量:8tfm (6.4tf×0.8m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:AF8488(3線とも)
製造年月:1996年4月
広電・宮島口駅3番線
 3番線用のアップです.

一畑電鉄・電鉄出雲駅1番線
  1-2番線にストロークの異なるものが設置されています.緩衝器が円筒形になったのは,この駅からのようです

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-04SD
容 量:10.8tfm (27tf×0.4m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A00778
製造年月:2000年7月
一畑電鉄・電鉄出雲駅2番線
  2番線は若干ストロークが長いです.

名 称:ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形 式:HGS-06SD
容 量:17.6tfm (27tf×0.65m)
方 式:シングル緩衝・直接式
製造番号:A00779
製造年月:2000年7月
JR東・あおば通駅1番線
 丸型緩衝器がトンネル奥に設置されています.
形式等:不明
製造年月:(駅開業2000年3月)

↓都営・舎人線,日暮里駅2番線のもの